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3度目の正直となるか?
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年明け、高度異形成の手術を受け、懸念材料は無くなった。
経過観察の為に数度、大学病院で検査を受け、主治医から、
未妊治療再開可能とのお墨付きを頂戴した。
2度目の治療を終えてほぼ1年が経過していた。
今回の治療で未妊治療は終了となる。
仕事との両立、不安定な心と折り合いをつけながらの治療になることへの
一抹の不安、今度こそ治療したら授かるかも、でも・・・また失敗するかもという
期待と不安が交互に訪れる心理状態ではあったが、
もう一度、治療をしようという欲求が強くなっていた。
彼もまた、これが最後の治療となるのだから、採卵から一緒に現地に行きたい。
と言ってくれた。
そして、3度目の挑戦をスタートさせた。
病院に連絡を取り、排卵誘発についての指示をお願いした。
今回は、アンタゴニスト法で誘発することになった。
アンタゴニスト法はスプレキュアが無いので過去2回行ったショート法と違い
楽ではあったけれど、誘発による卵の量は、過去2回行ったショート法よりは
少ない結果となった。
最初の卵チェックの時に、誘発されて大きくなっている卵の数を確認するのだが、
3つぐらいしか育っていないという結果となった。
2度のショート法では10個近くこの時点で確認できていたので、
前回と違うということで不安に感じてしまった。
(後で病院で確認するとショート法より少なくなるのは普通だそうだ)
それでも遅れて他の卵胞も育ってきたのか、最終的には7つ程確認できた。
最後の治療と思い、万全の体制で臨みたいと思っているだけに、
育っている卵の数が少ない=それだけチャンスが少ないと考えると
一旦、治療を中止して再度誘発から始めた方がよいのでは?
という気持ちがよぎる。
しかしながら、何とか最後の切り替えまである程度の数が出来てくれてほっとした。
そして、切り替えの注射を打ち、彼と共に最後の採卵へと飛び立った。
採卵の結果、7個採卵でき、その内3つだけが、顕微授精に使用できる卵
とのことだった。
採卵した日が祝日前というのもあり、受精確認は電話で行うこととなった。
受精を確認する日に病院に連絡を取ったところ、
1日だけ延長して培養することとなった。
前回2回と違い、1日だけだけれど培養期間が延びたことで、
可能性は前回より良いのかもと期待に胸が膨らむ。
しかし、ET直前の院長先生との面談では、1日長く培養しているから、
本来はもっと分割が進んでいて欲しかったんだけど、進んでいない、
だから早くお腹に戻してあげたほうがいいとのことだった。
後期精子細胞によるICSIの治療がいかに難しいかをまざまざと感じた。
同じ後期精子細胞でも千差万別で、どれだけ成熟した精子に近いかが
やはり一つの重要項目となるのかもしれない。
しかし、何とか受精・分割までがんばってくれた、私たちの大切なちびちゃん。。。
今度こそ、無事に育ってくれますようにという祈るような思いで
彼の立会いの元、ETを行い、自宅へと戻った。
判定日まで、ドオルトンを飲み続け、妊娠判定を行った。
結果、陰性だった。
折角、自分の子宮に戻せたとはいえ、今回も失敗という結果となってしまった。
本来であれば、ここで私たち夫婦の治療は終了となるのだったが、
後もう1回だけチャンスが残された。
ET前に院長先生とお話しする機会があるのだが、
その時に、後もう1回分、ストックが残っていると連絡があった為だ。
次の治療が最後。
もう一度だけチャンスがある。今度こそ、良い結果でありますように。
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