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衝撃の検査結果
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ある12月の月曜日、検査結果の日がやってきた。
ダーは結果は帰宅してから聞くからねと、言って出勤していった。
仕事を終え、夕方にクリニックへ結果を聞きに車で出かけた。
大学の合格発表を見に行く以来の緊張が少しだけあったけれど、
多分問題ないだろうとたかをくくっていた。
ようやく順番が来て、医師の前に座った瞬間、
あまりいい結果ではないというのが、医師の表情から読み取れた。
医師は
「やっぱり、結果よくなかったです。(検査結果を見せながら)
精子、見つかりませんでした。
うちではこれ以上の検査は出来ないので、一度泌尿器科受診をお勧めします。
当院でご紹介できる泌尿器科の心当たりは無いので、
ネットで調べられた方がいいかもしれませんね。」
と、苦い表情なのか同情するような表情なのか複雑な表情で仰った。
検査結果を見た時点で既にかなりの衝撃を受け、
頭はぼーっとし、鼓動は早鐘のようにどきどきしていた。
しばらくフリーズ状態だったけれど、何とか言葉を振り絞り、医師に尋ねた。
「先生、可能性は無いのでしょうか?」
当然、医師ははっきりとあるとも無いとも言うわけがなかった。
「再検査なさったほうがいい。検査結果のコピーいりますか?」
と聞かれて、「いる」と答えたら診察は終わりだった。
<検査結果>
PH :7.2
量 :5.7ml
数 :0×10(6乗)/ml
運動率:0%
奇形率:0%
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