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男性未妊の検査

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男性未妊の検査

男性未妊の検査はいったいどんなことをするのかな?と
病院に行く前は不安に思ったりしませんか?
また、お医者様から○○検査します。と言われて
どんな検査か分からないまま検査をするのも
嫌だなあって思うこともありませんか?
男性未妊の検査はどんなものがあるのか並べてみました。
一覧から気になる検査をクリックすると解説項目に飛べます。

 基礎検査
 特殊検査
問診
染色体検査
視診&触診
尿中精子検査
精液検査
遺伝子検査
ホルモン検査
精子生存性検査
尿検査
ハムスターテスト
陰嚢部超音波検査
アクロビーズテスト
Doctor 
HOS(ホス)テスト
精子尾部検査(電子顕微鏡使用)
抗精子抗体検査  
精液培養検査
精巣組織検査(精巣生検)
精管精嚢造影検査

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基礎検査

男性未妊治療の基礎検査

男性未妊かな?と思ったら、まずは未妊検査が出来る泌尿器科又は
男性未妊(不妊)外来を受診します。
以下の検査は、男性未妊の原因を見つけるための基礎的な検査になります。

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問診

大抵は問診票形式になっていて、受付後に記入することとなります。
内容は、過去にかかった病気のこと、セックスのことが主です。
ご参考までにダーが記入した問診票を載せてみました。
pinkcat

ダーの問診票

○結婚期間・不妊期間
○身長・体重
○おたふく風邪にかかったか(何歳の頃か)
○ 陰のう水腫にかかったか
○そけいヘルニアの手術の有無
○その他手術の有無
○薬の服用の有無(現在)
○薬のアレルギーの有無
○喫煙の有無と本数
○飲酒の頻度と量
○ひげを毎日剃るか?
○ダー側の兄弟の有無、その子供の有無&人数
○家族内の遺伝的な病気の有無
○性欲の有無(異性に触れたいとかHをしたいとか)
  正常にある  やや減退している  ほとんどない  全く無い から選択
○勃起・性行為の時の勃起状態
  4択
○射精の状態(精液量など)
 4択
○射精までの時間
 7択ぐらいあったと思います
○絶頂感の有無
 4択
○夫婦生活の頻度(/月)

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視診&触診

視診と触診によって睾丸の状態をチェックします。
○ 精索静脈瘤や腫瘍の有無の確認
   診察台に横になった状態と立位(立った状態)状態で確認します。
   立位の場合は、下腹部に力を入れて鼻をつまんで息を止めた状態で
   触診を行ったり、普通に立った状態で触診を行います。
   立位の場合は、小さい腫瘍や精索静脈瘤を発見するために行うようです。

○ 精管の有無と太さの確認
○ 陰嚢内の睾丸の有無の確認
○ 睾丸の大きさや固さの確認
○ 腫れや痛みの有無

   ちなみにダーが受けた睾丸の大きさチェックですが、
   プラスチック製の5mm刻みの卵型(睾丸モデル・オーキドメーターというらしい)で
   大きさを測定しました。
   平均値は20mmぐらいだそうです。

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精液検査

精液や精子の状態をチェックします。
男性未妊の原因を探す意味では基本的で重要な検査となります。

採取方法:3〜5日間の禁欲後、用手法(マスターベーション)により
       病院で渡される容器に直接精液を採取します。
       コンドームによる採取は、コンドームに殺精子剤が入っている場合も
       ありますので、要注意です。
       禁欲期間は長すぎると精子の動きが悪くなり、
       短すぎると前回の射精の影響で精子が少なくなります。
       必ず医師の指示に従って採取してくださいね。

採取場所:一般的には病院内で行います。
       未妊(不妊)専門病院ですと採精室を設けている病院もあります。
       採取した精液を2時間以内に届けられる場合は、自宅で採取することも
       可能です。その際は人肌程度に精子の温度を保ってください。
       温めすぎ、冷やしすぎは検査結果に響きます。
       出来れば病院内で採取した方がいいと思います。

射精後1〜2時間以内の精液を使用し、異常の有無を確認します。
検査内容解説と基準値はこちら → 精液検査の中身

精液検査の基準値 
精液検査項目 基準値(WHO(世界保健機構)基準 1999年)
精液量 2.0ml以上
pH 7.2〜7.8
精子濃度 2000万匹(/ml)以上
総精子数 4000万匹以上
精子運動率 前進運動精子50%以上
高速運動率25%以上
(射精後1時間以内)
正常形態率 30%以上
精子生存率 75%以上
白血球数 100万/ml以下

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ホルモン検査

血液検査により、ホルモン値の検査を行います。
必要検査日数は約10日前後です。
下垂体が司っているPRL(プロクラチン)、LH(黄体形成ホルモン)、
FSH(卵胞刺激ホルモン)、性腺機能が司っているテストステロン(男性ホルモン)に
異常があるかどうかをチェックします。
これらのホルモンに異常があると精子形成が上手くいかなくなり、
精子の数が減ってしまいます。
この検査によって精子を作る機能がどういった状態なのかがわかります。

ホルモン検査の正常値
検査項目 正常値
下垂体
PRL 1.5〜9.7ng/ml
LH 1.8〜5.2mIU/ml
FSH 2.9〜8.2mIU/ml
性腺機能
テストステロン 250〜1100ng/dl

 ※ 正常値は病院や検査機関によって異なります。
「ふたりのあゆみ」にある「検査結果の記録」にもあるように、
ホルモン値の正常値は病院や検査機関によって違っているようです。
もしご自身の検査結果の数値と違っていても正常範囲内、
若しくは問題のない数値であることもありますので、
こちらの数値は参考程度になさってください。

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尿検査

尿の白血球・赤血球・潜血・尿蛋白・尿糖を検査します。
この検査によって感染症、腎臓病、膀胱炎、前立腺の炎症、糖尿病の有無を
確認します。

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陰嚢部超音波検査

陰嚢部(たまたま)にゼリーをつけて、超音波のプローブを当てて検査します。
いわゆるエコーです。
この検査によって精巣容積の測定をしたり、
精巣内の様子を観察して腫瘍や精索静脈瘤の有無を調べます。

Urinoscopy

特殊検査

男性未妊治療の特殊検査

基礎検査の結果によって以下の特殊検査をして、男性未妊の原因を探します。
以下の検査は基礎検査の症例に合わせて行われます。

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染色体検査

血液検査により血液中のリンパ球の染色体を調べる検査です。
Gband分染法という方法を使い常染色体と性染色体の異常の有無を確認します。
この方法は、ギムザ(Giemsa)染色で染色体を染め分け、染色体の欠失、
転座などを判定する基本的な染色体検査法です。
他にFISH法という方法での検査方法もあります。

検査日数は約3週間ぐらいかかります。
また、検査費用は保険が通らない場合が多く、自己負担となります。

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尿中精子検査

精液量が少ない、または無い場合の検査です。
射精後、または射精感のあったあとに、尿をとって検査します。
射精の時、精液が膀胱に逆流していないかを調べます。
検査の結果、尿中に精子がたくさん見つかった場合は逆行性射精といいます。

逆行性射精は、射精の時、精液が尿道から出ないで膀胱に逆流してしまう
状態のことをいいます。

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遺伝子検査

非閉塞性の無精子症や高度の乏精子症の場合の検査です。
Y染色体の微小な欠失、先天性の精管欠損症で嚢胞性繊維症の責任遺伝子との
関係を調べます。

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精子生存性検査

精液検査の結果、精液中に多数の動いていない精子が見つかった場合、
その精子が生きているか死んでいるかの判定を行う検査です。

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ハムスターテスト

生体反応のある精子が卵へ侵入することが出来るかを調べる検査です。
透明体を除去したハムスターの卵を使い、精子が卵に侵入し、
受精能力があるかを調べます。

体外受精の成績ともよく相関されています。

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アクロビーズテスト

精子の先体反応と運動性を評価するための検査です。
精子の濃度や運動率が正常な場合でも行う場合があります。
先体反応を起こした精子に特異的な反応をするモノクロナーム抗体を
付着したビーズというものを用いると先体反応をしている精子はくっつきますので、
先体反応を起こしているといえます。

体外受精の成績やハムスターテストとよく相関されています。

精子培養24時間後でもアクロビーズテストの結果、
陰性場合には、顕微授精になります。
陽性の場合は体外受精になるようです。

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HOS(ホス)テスト

精子の受精能力を調べる検査です。
低浸透圧溶液に精子を入れて、精子尾部の膨化を観察します。
低浸透圧溶液に精子を入れると精子尾部の構造が変化します。
顕微授精を行う時に、動いている精子が見つからない時に、
精子が生きているかどうかを判定するために行います。
精子が生きている場合は浸透圧の正常な溶液の中に戻して精子を元の形に戻し、 顕微授精に用います。

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精子尾部検査(電子顕微鏡使用)

生きているけど動いていない精子が多精液中に多数存在する時に行う検査です。
精子の運動を司る精子の尾部を電子顕微鏡で観察し、
精子尾部の構造に異常がないかを調べます。

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抗精子抗体検査UP

精子を異物と捉え精子に抗体を持っているかどうかを調べる検査です。
血液又は精液によって検査します。
男性の体内では精子と自分自身の血液は接触しない仕組みになっていますが、
精子と血液が直接接してしまうと、男性の体内で抗精子抗体が作られます。
この抗体があると精子の運動率の低下、精子の不動化、精子が死滅する、
受精能力の低下が起こります。

男性側に抗精子抗体が出来てしまう原因は、精巣に炎症を起こしていたり、
精管が詰まっていたりすると抗体が作られやすくなるようです。
(パイプカット後や精巣の外傷等)

抗精子抗体検査には精子に結合している抗精子抗体を直接調べる
イムノビーズテストやMARテストと、抗精子抗体の生物活性を調べる
精子不動化試験や精子凝集試験があります。

イムノビーズテスト

このテストによって抗精子抗体を持っているかどうかが分かります。
イムノビーズ(抗ヒトIg抗体を結合したポリアクリルアミド粒子)と精液を試験管又は
スライドグラス上で反応させ、顕微鏡下でビーズの結合した運動精子の数と
ビーズの付着部位を調べます。
ビーズが結合した運動精子の数がWHO基準値で50%以上ある場合、
(病院によって基準値は変わります)陽性と診断されます。

Mar Test

このテストによって抗精子抗体を持っているかどうかが分かります。
ヒトIg抗体を結合したラテックス粒子を反応させ、ラテックス粒子がくっついた
精子の数とラテックス粒子の付着部位を調べます。
ラテックス粒子が結合した運動精子の数がWHO基準値で50%以上ある場合、
(病院によって基準値は変わります)陽性と診断されます。

精子不動化試験

血液検査によって精子不動化抗体の有無を調べることが出来ます。

精子凝集試験

血液検査によって精子凝集抗体の有無を調べることが出来ます。

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精液培養検査

精液中に白血球が多い場合に行う検査です。
炎症や感染症(クラジミアなど)が疑われるため、どんな細菌がいるのかを
探すために精液を培養して調べます。

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精巣組織検査(精巣生検)

精液検査で無精子症、または高度乏精子症と診断された場合に行う検査です。
精巣の組織を少量切り取って精巣がどのくらい機能しているのか調べます。
局部麻酔をして行いますのでほとんど日帰り手術が可能です。
(病院によっては全身麻酔を選択する場合もあります。
また、局部麻酔・全身麻酔とも病院によっては入院となる場合もあります。)

最近ではICSI(顕微授精)が行われるようになっている為、
精巣生検で精子が見つかった場合、見つかった精子を無駄にしない為にも、
検査目的のみで行うことは少なくなり、ICSIの為にTESE(精巣内精子抽出術)として
行われることが多くなってきています。
また、個人的に精巣組織検査のみを受けられることはお勧めしません。
精巣生検を受けた後、睾丸組織が回復するのには時間がかかりますし、
精子が見つかった場合、生検のみですとせっかく見つかった精子が
無駄になってしまいます。
また何度も睾丸にメスを入れることはそれだけ負担がかかってしまいます。
無駄にしない為にも検査目的のみではなく、その先の高度生殖医療を見据えた上で
精子凍結が出来るか、そのままICSIに移行できる病院でTESEとして
精巣組織検査を受けられることを強くお勧めいたします。

bluecat

精管精巣造影検査

無精子症で逆行性射精ではなく、精巣生検で精子がたくさん作られている場合に
行う検査です。
精管が詰まっている場合は精子が出てこれませんので詰まっている部分があるか
を探すために行います。
陰嚢の皮膚の一部を切開して精管に造影剤を入れてX線撮影をします。
精管の様子をチェックします。
                                      血液検査  

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